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Vue du ciel 空から見た地球

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以前のブログで Yann Arthus BertrandさんのHOMEという素晴らしい映画について触れました。
彼は空から写真と映像を撮るフランス人の写真家です。世界中の写真や映像を撮ることで、環境問題へのアプローチをしています。
こちらのサイトでは左上の国を選ぶと、彼が撮ったその国の写真を見ることが出来ます。
www.yannarthusbertrand2.org

彼は不定期に Vue du ciel 「空から見た地球」という番組を持っていて、少し前に日本の映像が再放送されたのをわたしは年末に見ました。そのときの衝撃の映像の一つについて今日は書きたいと思います。まずは上記のサイトをクリックしたときに出る写真、これは何に見えたでしょうか?

福山市 N牧場
Nakayama Bokujyou
こちらは彼の写真ではなく、わたしが見つけたものですが、この写真は牧場に見えますか?牧場というのは、動物が草を食みながら自由に歩いている草原では無かったのでしょうか?この何階建てにも見えるビルのような中には、ぎっしり牛がいます。
こちらでは牛が動けないように板で仕切られた小さな空間で一頭ずつ2平米ほどの場所で足踏みだけをして生かされています。一度も自由に歩くことも無く、草原で草を食むこともありません。食べさせられているのは、短い時間で成長することの出来る南アメリカ産の大豆飼料です。天井からタイヤが下げられています。牛が遊ぶため?だそうです。
そのそばに目のうつろな子牛が立つことも出来ず座っています。中には精神に異常を来したのごとく、妙な行動を取る牛の姿も見えます。ここは牛の刑務所です。この2平米で数年の生涯を足踏みをして終えるのです。食肉として屠殺される日まで。
Yann Arthus Bertrand さんが牛達に近付いたとき、最初は牛達はうつろな目でぼうっとしていました。が、一頭一頭が目が覚めたかのごとく、彼の顔を我先にと見に、舐めに、来ました。その牛の顔は嬉しそうに見えました。牛に舐められる彼は泣いていました。
彼は隠しカメラで撮影したのではありません。N牧場の撮影を許可した方は、彼の美しい写真を見ることはあっても、環境に関する取り組みを知らなかったのかもしれません。
ちなみに、N牧場に関してグーグルで検索すると悪い記事は出て来ません。不思議なことに。

みなさんは今迄狂牛病などで外国の肉を避けたり、注意をなさったことがあると思います。
でも国産の牛肉がどういう環境で育てられたかに注意を払われたことはあるでしょうか。このN牧場はほんの一つの例に過ぎません。たとえば鳥も夜中明かりをつけたままの中で飼育し、時間の感覚を狂わせ、一日中エサを食べているようにして早く成長させ、そんな状態で大きくなった鳥が食肉に加工されているのをご存知だったでしょうか。
現在世界中ではこのようなことが平気で行われています。日本も例外ではありません。

そしてその飼料の大豆が大きな利益になるために、西洋社会がアマゾンの木を切り、大豆畑を作っていることはご存知でしたか?地球の肺と言われているアマゾンの森林伐採については耳にされたこともあるでしょう。その恐るべき現状についてはグーグルで少し検索されるだけで、お分かりいただけると思います。
そのためにアマゾンの原住民の健康や生活が脅かされているのをご存知でしたか?ミッションという映画をご覧になった方は多いでしょう。
http://ja.wikipedia.org/wiki/ミッション_(映画)
今別の形でまたもう一度原住民のインディアンの生活を奪おうとしているのは、マクドナルドを始め巨大アメリカ社会の飲食業界、そして大豆投資家たちです。
アルゼンチンが経済危機から立ち直ったのは、その大豆からの利益でもあったことをご存知でしたか?
アルゼンチン政府はこれ以上大豆を植えたら土地が痩せ細り、将来的には何も育たない土地になってしまうことを知っていながら、現経済危機から国民を救うための目先の利益のために、環境破壊に目をつぶっていることをご存知でしたでしょうか。
アルゼンチンは放牧で有名でした。牛肉は世界で一番美味しいとも言われていました。今空からこの国の写真を撮ると、緑ではなく茶色です。牛が食む草ははげあがっています。そして放牧されている牛はとても少なく、ほとんどはオートメーション化された牧場(と呼んでいいのか?)で板で仕切られた長い廊下のような場所を牛が移動している(移動しているだけN牧場よりマシか?)のが現状です。目先の利益のために放牧用の牧場に大豆を植えたせいで土地が痩せ細り、そこでもう牛を放牧することが出来なくなっただけでなく、N牧場のようなやり方で牛を育てた方が利益が上がることに人々が気付いてしまったからです。
またこの50年間で世界での肉の消費量は5倍になったため(国が豊かになればなるほど、肉の消費量は増えるそうです)昔のやり方では供給が間に合わないからです。

また日本でもずっと人気の「ふかひれ」このために世界から95%のサメが消えたことをご存知ですか?またこの「ふかひれ」のためにサメを捕えたあと、ひれだけを取って生きたままサメを海へ捨てていることはご存知ですか。サメは苦しみながら溺れ死んでいるのです。
人間一人がサメの犠牲になったときは世界中でニュースになります。が、毎日殺されているサメの数はその数百倍にもなるのをご存知でしたか。

いくら書いても書き足りないし、わたしごときの知識でここに全世界の環境問題について書くのは困難です。
ただ、何が起きているかを知ること、注意していること、自分は関係ないでは済まないことを自覚すること、自分に出来る小さなことから始める、せめてこのくらいはしなければならないところまで地球は来ているということを知っておく必要があると、思うのです。

「必要以上のものを求める動物は、人間だけである」

わたしもシャネルだゴヤールだって、あまり説得力無いんだけどォ、でも環境問題には大きな関心を持ち、地球の将来に大きな不安を感じ、出来ることはしたいと思っています。そういう意味で新しい年の最初にもう一度、わたしたちの生きる星、地球についてのこの素晴らしい映画を、お勧めしたいと思います。
そう、Yann Arthus Bertrand さんの目的は、わたしたちを絶望させることではなく、もう一度地球について考える機会を与えてくれることなのです。

http://home.asmik-ace.co.jp/

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